ブランケット
だからと言って、俺が思う通りの未来が描けるなんて思わない。
思えない。
「兎に角、明日はちゃんと持ってきて。」
「はーい。」
25分きっかり。
職員室を出て、教室に置いてあるカバンを取った。
「あ、かーえろ。」
靴箱を見たら、居た。
少しホッとしてため息が出る。
「嫌なこと言われた?」
俺の顔を覗き込んで、心配するような顔の里村(サトムラ)。
こいつは…なんでこう。
「いや。待たせてごめん。」
「私が待ちたいから待ってるだけなのデス。勝手にやってる事なんだから、謝らないで。」