ブランケット
カズミはニヤリと笑って首を振る。
「何なの、その笑いは!」
「だってー、壬室くんは麻子の隣にいるとよく眠れるようだし?」
教室の扉の方にきて、立ち止まる。
カズミが私の席の方に見たから、私もそっちを見る。
おぉ!!
壬室くんが起きている。
かと言って、何かする訳でもなくぼーっと外を見ていた。
「壬室くんって…。」
私は呟いた。
チャイムが鳴る。
「じゃあね。」
カズミと別れて、席についた。
「壬室ー、起きなさい。」
先生がこっちを向く。
私は壬室くんの机をトントンと叩く。