ブランケット

授業が長く感じる。

「…ずっと思ってたことがあんだけど。」

「え?」

「麻子ってどう書くの?」

「…何!?」

急に、何を言うの壬室くん。

『麻子』というのは、私磯崎麻子(イソザキアサコ)の名前の『麻子』?

私は一応自分の名前の麻子を書いた。

「そういう字なんだ。」

「うん。」

頷く。

壬室くんは、書いた字をじっと見つめる。

「…なんで?」




< 35 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop