ブランケット
「行こうよ、ホテル」
「は?」
「それとも何?処女は面倒くさいから嫌?」
半分投げやり。
それに、そういうコトはお互いに好きな恋人同士がするものじゃない?
あたし達の間に恋愛感情はないみたいだから。
だから…ほら、もう決定できた。
あたしの関係。
「泣き喚くなよ?」
そういって、桜ヶ峰千晴はあたしを抱いた。
…あたしは桜ヶ峰千晴のセフレ。
それ以外に有り得ない。
大学が終わってから、千晴の家に泊まる事もある。
あたしは変わろうと思った。
もうこんな関係を止めにしよう。
セフレという関係を理解した時、心が軋む音がした。
心が感じる痛みに泣いた。