ブランケット
あたしは自ら体を離そうとした。
「マジでやべぇ」
「は?」
「その子供、俺とお前の子だよな?」
「え?」
「やべぇ」
「…大丈夫?」
何を思ってるのかは分からないけど、心配してあげた。
そして、あたしは巻きつく腕にギュッと締められる。
「入籍する」
誰に向かってそんな言葉を言ってるの?
あたしは益々心配になってくる。
頭が壊れたんじゃないなら、きっと千晴は誰とでも結婚しようとか平気で言っちゃう結婚詐欺者。
「意味分かんない。あたしは入籍しないよ?」
「じゃあ誰がすんだよ」
「知らない」
「大丈夫か、お前」
挙げ句の果て、逆に心配された。