雪の日に会えたら.

後ろのドアが開き、
宮本くんが入ってきて
先生と女の子達が素早く
反応した。


反射的に私も後ろを
向いて宮本くんを見た。



「宮本ー、何してた?もうとっくに始業式終わったぞー」

「…あ、すいません。寝坊しました」



やっと来た宮本くんは
冷静にそう答え、
自分の席に静かに座った。


綺麗な顔だなぁ。
女の子が騒ぐの、分かる
気がするかも…。


「明日は遅刻しないようにー!じゃー、今日はもう終わりだから部活あるやつは行けー。後は解散」



え、ぁ。今日始業式
だったからか。
…宮本くん、
来たばっかりなのに
可哀相だな。


私は帰る準備をして
ひかりちゃん達に声を
掛けた。



「ひかりちゃん達、帰ろー」



電車で降りる駅が近い
私達は、
部活に入ってないから
帰りは大体みんな一緒。


唯一ひかりちゃんは
女子バスケ、しーちゃん
はサッカー部に所属
しているけど、
ひかりちゃんは今日は
ないみたい。


しーちゃんは

「折角早く帰れると思ったのにー」

って文句を言いながら
部活に行った。



「今日は帰る時間が早くて嬉しいよー」

「だね。いつもこうならいいのにっ!」


喋りながら歩いていると
知らない間に駅に
着いていた。

私はみんなと逆方向へ
行き


「あ、じゃあ私こっちだからみんなバイバイ!!」

と声を掛けた。



「瑠依じゃあねー」

「また明日」





それぞれの方向へ歩き
別れた。
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