春風
「もう、いいよ…。
柚があたしを信じないなら、
あたしも柚を信じないから。」
「何だよ、それ!!」
あたしは柚を無視して、
家の中へ入って行こうとした。


その時だった。
「…っ!?」
柚の苦しそうな声。
思わず振り返るあたし。
「柚!!」
柚はその場にうずくまって
苦しそうに肩で呼吸をしていた。


そこからは
喧嘩をした事も忘れて、
必死だった。
処置を済ませ、
落ち着かせてから
家の中へ運んだ。
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