春風
そして、あたしは
ふと彼の首に目が行った。
いつもと違ったから。
「柚…それ。」
「あぁ、これか。
本当は指に
したかったんだけど、
指輪がブカブカだったから、
ネックレスに
してもらったんだ。」
「そうなんだ…。」
突きつけられる現実。
いつもはすぐ
忘れがちだけれど、
やっぱり影響は出ている。
急に怖くなった。
「おーい、真桜?」
ハッと我に返る。
「何?」
「いや、急に元気
無くなったから。」
「ごめん、大丈夫。」
「…大丈夫って顔か?
それが。強がるなよ。」
柚には全て
お見通しなのかもしれない。
今の不安も、焦りも。
本当は、柚の方が不安だったのに…。
気づいてあげられなかった。
ふと彼の首に目が行った。
いつもと違ったから。
「柚…それ。」
「あぁ、これか。
本当は指に
したかったんだけど、
指輪がブカブカだったから、
ネックレスに
してもらったんだ。」
「そうなんだ…。」
突きつけられる現実。
いつもはすぐ
忘れがちだけれど、
やっぱり影響は出ている。
急に怖くなった。
「おーい、真桜?」
ハッと我に返る。
「何?」
「いや、急に元気
無くなったから。」
「ごめん、大丈夫。」
「…大丈夫って顔か?
それが。強がるなよ。」
柚には全て
お見通しなのかもしれない。
今の不安も、焦りも。
本当は、柚の方が不安だったのに…。
気づいてあげられなかった。