極上の★スイートラバー
その時、あたしは先輩に恋をしたんだ。
あたしに触れる手があまりにも優しくて、こんな人もいるんだ…と心打たれてしまった。
バンドを組んでるから
ギターが弾けるから
芸能人だから
…あたしが好きなのは、そんな所ではない。
先輩の、心が好きなの。
偽善でも何でもない。
あたしは、先輩のその優しく温かい心に恋をしたんだ。
「風、気持ちいい…」
頬に当たる、少し冷たい風に気持ちが少しずつ落ち着いていく。
…先輩はきっと、あたしの見えない所で頑張ってるんだ。
あたしの、手の届かない場所で。
瞳を閉じた目元からは、キラリと光るものが流れ落ちていった。
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