極上の★スイートラバー
「せ…せんぱ――」
「さっきの新曲、どうだった?」
動揺するあたしをよそに、先輩はマイペースに話を進めていく。
「ど…どうだったって…よかったですよ?」
「じゃ、俺がお前の事ずっと見てたのは?」
「それは―――って、へ!?」
本気で答えそうになったあたしを、必死に制御した。
言葉の意味を理解した瞬間、あたしの顔は真っ赤に染まっていく。
…やっぱり、あたしの勘違いではなかったって事なの!?
先輩はあたしの事を見つけてくれていたんだ。
あんな人混みの中で。
「テンパるなよ」
「…え…たけ…」
緊張が高まっていく。
ただでさえ抱きしめられているこの状況は、あたしの顔をもっと赤らめさせていくだけだった。
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