極上の★スイートラバー
「ねぇよ。第一、俺の恋人はバンドだしな」
この一言に間違いはない。
実際、恋をする時間よりも、曲を創ったり、ギターの練習をする方がよっぽどマシだと思う。
男子高校生にしては異常かもしれないが、俺はそんな気持ちでいた。
「俺が恋愛に走るのは、よっぽどの事がない限りねぇな」
「もったいねーな猛。お前モテるのにな」
そう豪快に笑うシンジとライを見つめながら、俺はメロンソーダを口に流し込む。
―――もうすぐ、この俺が恋に走る事も知らずに。
≪猛の心のナカ・End≫