82歳、ベッドの上で
第3章

□これから



私がおばあちゃんの
側にいられるのは


今日が最後



間に合ってよかった
本当の笑顔が見れたから



この花壇に来たことを
忘れてしまう前に


私はおばあちゃんに伝える



『おばあちゃん、私ね
遠くに行かなければ
ならないの

今日でお別れなんだ

一緒にお散歩できて
楽しかったよ…』



『残念だね…
頑張るんだよ!!


ありがとうね』





<寂しくなるね…
でも頑張るんだよ!!>



おばあちゃんは前に私が
出発するときにも
言ってくれたよね…




変わってないよ



おばあちゃん





変わってなかったね



笑った私の目からは
一筋の涙が流れていた



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