来ちゃいました。


そんな…悲しい顔しないでよ。


もともと幼さが残る沖田は、お菓子をとられた子供のように悲しい顔をしている。



"抱きしめてあげたい"


そんな気持ちに包まれた。


…………



「ちょい待てーや!」


なに思ってんのあたし!?

抱きしめてあげたい

とか問題発言だからね、うん。



「と、とりあえず、まずあたしの服を貸すので持ってきますね」


「うん」




あたしは、沖田が返事をしたのを見送ると急いでクローゼット部屋へ駆け込む。



バタン――…


入ったと同時にすぐドアを閉め寄り掛かった。





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