虹に降る雨〜瞭の想い〜
二人の場所
「あのリング、どうした?」
「まだお店に飾ってあるんだ。いまでもファンの子たち来てくれるから。」
番組でたまたま入った店が彼女が働く雑貨店で、その時、俺が選び、カメラが回るなかで彼女にプレゼントした編んだ布で出来た小さなリング。
俺を、アイドルだと気付かずに散歩を重ねていた彼女。
そのロケの後、二人の間に今じゃ思い出すのも嫌な時間が流れた。
クリスマスプレゼントに、と、やっと逢えた正月にくれた手作りのストラップ。
「これのお礼もしなくちゃ。欲しいもの考えておいて?」
ちゃんとした指輪をあげたい。
指輪じゃなくても良いんだけど、俺がいつでもそばにいる証が必要な気がした。
「いらない。」
「まだお店に飾ってあるんだ。いまでもファンの子たち来てくれるから。」
番組でたまたま入った店が彼女が働く雑貨店で、その時、俺が選び、カメラが回るなかで彼女にプレゼントした編んだ布で出来た小さなリング。
俺を、アイドルだと気付かずに散歩を重ねていた彼女。
そのロケの後、二人の間に今じゃ思い出すのも嫌な時間が流れた。
クリスマスプレゼントに、と、やっと逢えた正月にくれた手作りのストラップ。
「これのお礼もしなくちゃ。欲しいもの考えておいて?」
ちゃんとした指輪をあげたい。
指輪じゃなくても良いんだけど、俺がいつでもそばにいる証が必要な気がした。
「いらない。」