faKe anD Real
今日の授業は頭に入らず、誰と話しても上の空。

いつ家路に着いたのかも分からないほど、私は阿部の事ばかり考えていた。


♪〜♪〜♪

携帯が鳴ったのも気に留めず、私はベッドにうつ伏せになる。

「はあ…。」

何で胸が苦しいんだろう。
何で心臓の音が煩いんだろう。


そんな事をぼんやりと考える。


「私…さっきから阿部の事ばっかり考えてる…。」

潮笑して枕に顔を埋めた。

枕元でチカチカ光る携帯のライト。



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