faKe anD Real
どこまで走るんだろう。


訳の分からないまま暴走した気持ちは、歯止めが効かない。



じきに身体が疲れ始め、足が止まった所は近くの公園だった。

普段目にすることのない光景。

子供の姿はなく、ただ風にブランコが揺れている。

「ふっ…う…。」

涙が止まらない。
理由もなく涙が出る。

必死に拭っても、次々に溢れだす。


「琉流…。」

驚いて後ろを振り向けば、そこには美琴の姿があった。

涙の所為で輪郭がぼやける。
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