おばあちゃんの約束。短編[完]
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目が覚めると、そこは見覚えのある部屋。
「私の、部屋・・・。」
ガチャ・・・
「智果・・・、起きたのね。いつ起きたの??」
扉が開き、目を腫らした母が、入ってきた。
「あ、今、だよ・・・??」
「そう。良かったわ。もう、起きないかと、おもっ、て・・・。」
母は、涙がこぼれ落ちるのを我慢し、私を抱き締めた。
「お母さん・・・。おばあちゃんは、死んじゃったんだよね・・・、」
「・・・・・・・・・っ」
母は言葉を詰まらせ、さっきより強く、私を抱き締めた。
「いいの。もう、大丈夫よ。心配掛けてごめんなさい。」
「智果・・・っ!!」