おばあちゃんの約束。短編[完]


「先生っ!!結伊来てませんかっ?!」


私は一番近い
ナース
ステーションに
走った。


「え??結伊ちゃんなら、大分前にトイレに行ったきり見てないは。」


やっぱり・・・っ!!



「どこのトイレ?!」


「そこよ?」



私は先生の指差した
トイレに駆け込んだ。


「結伊っ!!居る?!」


私は叫んだ。



「う゛っ・・・。ぢが・・・、ぎちゃ、だめ・・・。ガハっ!!」

「結伊っ!!」


微かに聞こえた
結伊の声。


トイレを見回すと
一番奥のトイレだけ
閉まっていた。


きっとあそこだ・・・。


私は一番奥に
駆け寄りドアを
叩くが鍵が
掛かっているらしく
びくともしない。


「ぢ・・・が・・・。だ・・・め・・・。」


「結伊っ!!もう行くからっ!!」



私は隣のトイレから
壁を乗り越え
トイレに入った。



「結伊っ!!・・・と、おばあちゃん・・・?!」


おばあちゃん
うっすらて見え、
よく見ると結伊の
首におばあちゃんの
腕が回っていた。



「やめてっ!!」


ドアの鍵を開けると
ドアにもたれ
掛かっていた
おばあちゃんと
結伊は床に倒れた。



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