赤色の桜-短編-
12年前_
「さ..よ..う..なら。」
ある少女はノートの一ページをちぎり、遺書を書いていた。
原因がいじめ。
遺書のあて先は家族、それから自分をいじめていたクラスメイト。
「よし。できた。」
少女は手紙を書き終えると明日を待った。
..実を言うと、彼女は自殺する気などまったくなかった。
自殺したいぐらい辛い、それがクラスメイトに伝わることを望んでいた。
..だが、結果は違っていた。
「お前なんか死んでもなんもかわんね-よ。」
「さっさと死ねば?」
「どうせ死なないくせに。」
あびせられた言葉。
少女はまたいじめられた。
少女は逃げて、満開の桜の木に持っていたロープをかけ首をつった。
だが、少女は怖くて椅子から足を離せなかった。
そしてやっぱりやめよう、そう思ったとき
追いかけていたクラスメイトが椅子を蹴倒た。
少女は「うっ」と小さい悲鳴を漏らすと、動かなくなった。
最初は演技だと思っていたクラスメイトは写真を撮ったり触ったりした。
彼女の体は血だらけになった。
蹴られたあとからどんどん出てくる。
だけど、何分たっても意識を戻さない少女に異変を持ち始めたクラスメイトは彼女の呼吸がないことを知った。
クラスメイトは、話し合った末、自殺に見せかけようとした。
クラスメイトの作戦は大成功。
遺書などは筆圧などを真似してほかのものと摩り替えた。
いじめを隠すために。
すべては成功に終わった。そう誰もが思った。