Cup Cake -甘くて苦い恋の味-
「ずっと、好きで、俺チョコとか毎年貰おうとしてた。
断らないお前見て、嬉しかった。
俺、ずっと好きだったんだ、
奈美のこと」
告白なんて、初めてで。
顔が赤く、動揺してるのが自分でも分かる。
うろたえていると、後ろに人の気配。
「…っ丸山…!!」
見られたく、無かったと思った。
なんで、なんでここにいるの。
丸山の右隣には、小さな男の子。
弟かな?
ああ、可愛いなあ。
そんなこと思ってる場合じゃないのに。
「考えといて。」
それだけ言って、忍崎は歩いていった。
そして、中々後ろを振り返れなくて。
勇気を出して、後ろを振り返れば。
丸山が大分近くにいた。
「おわっ!!!」
「…もうちょっと可愛い悲鳴出せよー!
あの男に嫌われんぞー?」
「…は?」
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