神様の悪戯




彼女の耳元で囁いた。



「今朝、美羽が騒いでたイケメンの先生いるじゃない?一ノ瀬先生だっけ…?あの人…私のお兄ちゃんになるんだよね(笑)」




¨カランッ¨

手にしていたフォークが音を立てて落ちる。


大きな瞳が一段と大きくなり、驚きを言葉に出来ないみたい。


落ちたフォークを気にもせず美羽は突然、私を抱きしめた。


そして、周囲を気にしながら言った。


「会いに行くねッ、一ノ瀬先生に!!」





幾分か落ち着いた頃をみて今回の件かいつまんで話したけど、今は何を言っても無駄みたい。


興奮冷めあらぬ彼女の瞳は放課後になっても輝いていた。



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