乱舞緋色の月夜‐ヴァンパイアと恋に‐




私の家系は代々ヴァンパイアハンターである


そして父が亡くなった今、私が最も有力なヴァンパイアハンターと言っても非はないだろう


私は生まれた時から、【運命の子】として育てられてきた


女らしさなんて捨てた


私が目指すべきは、父が果たせなかったヴァンパイアの王の討伐


絶対に倒してみせる



私の父を…、亡き者にしたカタキだ


「生琴【ミコト】、もういくのかえ…?」


「あぁ。
今夜はヴァンパイアどもの絶好の狩り時。
血が騒いでるんだ。」


「生琴…絶対怪我はしたらいかん。
女の子なんだから…顔には絶対…。」


「五月蠅い。
女という性別はとうに捨てた。
今度私を女扱いしたら、身内であろうとただじゃ済まんぞ。」


「……。」


「じゃあ行ってくる。」


私はそう言い残し、家を出た





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