君じゃなきゃ意味が無い
…裕亮の気持ちは、私にだけ向いてるよね?

変な不安が込み上げて来る…でも言葉には出来なくて…ジッと裕亮を見つめることしか出来なかった。

『…大丈夫だよ?』

優しく囁き、私の髪を撫でる裕亮…何が大丈夫?もしかして気持ちが通じた?

『弥恵の心配そうな不安な顔…初めて見たかも…』

裕亮の前に立ち竦む私…そっと腕を引かれ、ソファに座る裕亮に倒れこんだ…

耳元に…首筋に降り懸かる、優しいキスの雨…

『どんな言葉なら、弥恵を不安から守れる?俺がチョコを捨てれば良かった?』

裕亮の囁く声が、直接脳に響く…
何か言葉が欲しい訳じゃない…ましてや、チョコを捨てて欲しい訳でもない…

私は首を横に振った…裕亮はニコッと微笑み、私を抱き締めた。

『俺が愛してるのは弥恵だけ…忘れないで』

『…うん///』

『……弥恵』

急に裕亮の表情がキョトンとし始める…どうしたんだろ;;

『…何か…弥恵から甘い匂いがする』

裕亮の言葉に、私の心臓がギクリと縮まった;;
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