君じゃなきゃ意味が無い
油揚げと、大根を取り出して、適当にカットし、鍋に入れて行く。ダシも入れて、後は味噌を溶き入れるだけ。
裕亮の帰りが遅い日が続いているので、今や味噌汁は、私の得意料理だ。

味噌を溶き入れ、味見をし、ガスを止める…

さて…ここからが問題…毎日の難関…オカズ。
冷蔵庫には、食材が沢山…沢山あり過ぎると、逆に何を作れば良いのか解らない;;
暫く悩んでると、玄関の開く音がした。

『ただいまぁ…あ、腹減ってるよな?お♪味噌汁美味そうじゃん♪すぐオカズ作るから待ってろよ?』

帰って来て、キッチンに寄ってから自分の部屋に着替えに行った裕亮。疲れてる筈なのに、そんな素振りを全く見せないし、口に出したりしない…
思い返して見れば、仕事の愚痴なんて、裕亮の口から聞いた事無い。
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