幸福はきっとあなたのもの
そんなことを考えて部屋に一人でいれば、
気が滅入ってしまい
俺は気晴らしに
街をぶらぶらすることにした。
すると、前方からは腕をくみ
幸せそうに微笑むカップルが歩いてくる。
………!
俺がそのカップルに目がいったのは
男の方が、忘れもしない。
こないだ咲雪と一緒にいた男だったからだ。
「まさか、咲雪と二股…??」
思ったことを口にだしてみて、
だんだん、怒りが込み上げてきた。
己の拳をぐっと握りしめたとき……
「…違う」
後ろから、
ずっと聞きたかった声が聞こえてきた。