―天使になった君たちへ―
第四章*君たちへ*
私は彼を中庭に誘った。



まだ歩けない私は車いすに移り彼に押してもらった



「どこ行くん?」



黙ったままの私に聞いてきた



「中庭……。病室じゃ話せないから…。」



こんなん病室じゃ話せない。



また泣いてしまう。



私は噴水の目の前のベンチに彼を座らせた



「話があるの…。私ねついこないだまでこのおなかに子供が居たの。」



「この前の手術。私おなかに子供がいることを確かめずに……手術したの。……2度にわたる……全身麻酔………。長時間の……手術…。流産……しちゃったの。」



彼は黙って私の話を聞いていた



途中で感情を止められなくて泣き崩れる私を抱き寄せてくれた



「辛かったな!よく頑張ったな!俺が七海の事支えるから!」



彼の言葉が優しかった



すごく嬉しかった



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