青空の虹
現実的に考えて、動物園の外に出てきてもらうのが正解だろう。

あるいは、別々に帰る?

それは出来ない。

仕方なく、決断し、携帯を手にした。

動物園から少し離れたコンビニに車を停め、躊躇いながらもリダイヤルを押す。


「美羽?」


『うん。瞭くん、今どこ?』


「近くのコンビニ。美羽は?」


『動物園の出口にいる。今から行くね。』


「え?ちょっと待って。今からって」


「コンビニだよね?待ってて。」


待ってて。

そう言って切れた携帯。

何故だかドキドキしはじめる。

思っていたより元気そうで、しっかりしていたのが予想外で……。

また、無理させてる……。

ドキドキは、胸の奥をずっしりと重くしていく。



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