青空の虹
車を駐車場の端に寄せた。

キャップを深くかぶりなおし、車を降りた。

コンビニに入り、温かいブラックコーヒーと、甘いミルクティを購入。

店長らしい男性は、全く俺に気付くことなく、レジを通過。

平日の昼間。

郊外のコンビニには誰もいない。

助手席側に寄りかかり、彼女が歩いて来るはずの方を見つめた。

ブルゾンのポケットでは、ミルクティが彼女を迎える準備を万端に整えている。。

胸の奥が重いのは変わらないけれど、これからも避けられない現実。

彼女には、いや、俺自身もその現実をしっかり見つめなければいけない。

小さく見えてきた彼女を見付けながら、複雑な想いが交錯していた。




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