ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
敬悟の瞳は、赤く禍々しい光を放っていた。
それは、間違いなく上総のと同じモノ――。
「け、敬にぃ!?」
掴んでいた茜の手を敬悟がゆっくりと、外す。
「うそ……でしょう?」
信じられずに呆然とする茜に追い打ちをかけるように、上総の言葉が続く。
「ああ、貴方の親友の高田真希。彼女を鬼人化させたのは、彼ですよ」
とっておきの話をするかのように、楽しげに話す上総の言葉に、もはや茜は発する言葉を失っていた。
『何があっても、俺は、お前の味方だ。それを忘れるな』
あの時、敬悟の言っていた言葉を、茜は麻痺してしまったような心の片隅で思い出していた。