ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
「そのペンダントは、貴方に任せますよ『敬悟』君。元々、それだけが目的では無いですからね」
上総が、無表情の敬悟の耳元でささやく。
「せいぜい、焼かれないように気を付けるのですね。貴方では、自分の傷を治せる力は無いでしょう?」
ポン、と揶揄《やゆ》するように、上総は敬悟の肩を叩いた。
「儀式は、明日の夜です。それまでせいぜい別れを惜しんでおくのですね」
すれ違いざまそう敬悟に耳打ちすると、嘲るような笑いを浮かべて上総は部屋を出て行った。