ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
「茜様、お体をお流しします」
広すぎる内風呂の隅っこに一人、ちょこんと身体を沈めていた茜は、家人らしい女の声にぎょっとしてタオルで胸を隠した。
「け、けっ、結構です! 自分で洗えます!大丈夫です!」
「……かしこまりました。お着替えは、こちらにご用意しておきますので」
しばらく聞き耳を立てていた茜は、人の気配が消えると、ほっと身体の力を抜いた。
――いくら女の人だって、自分の身体を洗って貰うなんて冗談じゃない。
そこは、花も恥じらう十七歳。
それくらいの羞恥心は持ち合わせている。
外さないでいる、胸のペンダントに手が触れる。
「……お母さん。私、100パーセント、エイリアンなんだって?」
ペンダントに、問いかける。
石は黙して何も語らないが、今の茜はこの石が何であるか知っていた。