ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
な……に?
なんなの、これは?
「石ヲ、返セ……」
現実を把握出来ないで呆然としている茜に向かい、鬼がくぐもった声を発した。
「えっ?」
石?
鬼の言葉に、茜の思考が止まる。
次の瞬間、その鬼は茜の目の前に立っていた。
歩いて来たのではない。
瞬きをして目を開けたら、目の前に立っていたのだ。
その余りの威圧感に、恐怖すら凍り付いてしまったように茜はただ棒立ちになっていた。