ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】

大鬼の攻撃を、体の周りに張った障壁でかわしながら、敬悟は自分の体が人身に戻っていくのを感じていた。


敬悟の放った赤い光の玉は、確かに大鬼に対してダメージを与えることが出来た。



だが、同時に激しい体力の消耗を強いてもいたのだ。


精神能力の負荷に、肉体が付いていかない――。


「くっ……」


限界、なのか。


敬悟の鬼の変化が解けるのに合わせて、体を守っていた障壁が徐々に消えていく。


「茜……」


――頼む、逃げてくれ。


敬悟は心の底からそう念じながら、襲い来る黒い刃を見据えた。


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