虹の中の観覧車
その瞬間、決心していた。

誕生日を迎える瞬間、必ず一緒にいよう。

いなくちゃならない。

そうしないと、次の誕生日は来ない気がするから。

だから、二人でその瞬間を迎える。

そう、決めた。










「なぁ、瞭。」


「ん〜?」


今日最後の仕事、歌番組の収録の為、テレビ局の楽屋で遅い夕食をとりながら、まったり中。

アイドル『AIR』が俺の仕事。

相棒の塁と二人、出前のしょうが焼きをつつく姿は果たしてアイドルを保てているのか……。

正直、自信がない。

いや、アイドルだってしょうが焼きくらい食べるんです。

ってか、しょっちゅうたべてる。

ちなみに、塁のしょうが焼きの前には、チョコレートパフェが自分の出番を今か今かと待ち構えている。


< 10 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop