虹の側に
冷たいお粥
見ていた夢の続きを話してほしい。

そう言われたら、間違いなく、俺は、言葉なく、ただ、美羽を抱き締めて離さなかっただろう。

目の前から消えてしまわないように。











携帯のバイブ音が、夢の続きを遮った。

あぁ………熱…。

仕事行かなきゃ。

覚醒しない頭を必死に動かしながら、携帯を手にする。

…………目覚ましじゃない……電話だ。


「……はい……。」


『瞭、おはよう。』


マネージャーの中村さん。

マネージャーがつくような芸能人な俺。

22歳、アイドル。

今日も仕事が満載。


「……おはよう…ございます。」


『寝てんのか?』


「はぁ……もう時間ですか?」


『取材一時間早くなったから。一時間後に迎えやるから。』



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