虹の側に
「撮影は明後日。アルバムの打ち合わせはとりあえず塁が行ってる。ま、今日の分はなんとかなってるから安心して休めば良い。」


「すみません。」


「熱、いつからあった?」


中村さんが側にあった丸椅子を引き寄せ、溜め息をつきながら座った。


「すみません。迷惑かけて。」


謝るしか今は出来ない。


「……いや、謝るのは俺だな。今朝、休めないかって聞いてたのにな。相当我慢してただろ?」


「いえ。体調管理出来なかったのは俺の責任だし。」


「初めてだな。仕事中に倒れたのって。」


「はぁ。自慢になんないっすけどね。」


苦笑いしかでない。


「確かにな。ま、たまにも無理矢理休めってことだろ。荷物そこにあるから。じゃ。」



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