虹の側に
体は楽になったけれど、食欲が戻らない俺は、食事の大部分を残し、病院を後にした。
「1時にくるから。ふらふらすんなよ?」
中村さんは悪戯っこのようにちょっぴりニヤつきながら、運転席から外にいる俺に向かって手をあげてから車を走らせた。
ふらつくって……もう8時。
俺がふらつきたい時間はとっくに過ぎてる。
車の中で確認した携帯には、塁からの冗談満載のちっとも心配なんかしてないオーラを必死に作り出したメールが二件。
俺の入院を聞いた先輩や後輩からも何件か。
退院したことを簡単に知らせるメールを返した。
全員同じ文面で申し訳ないが……。
問題は、これから。
予定外の出来事を説明しなけりゃならない相手がいる。
「1時にくるから。ふらふらすんなよ?」
中村さんは悪戯っこのようにちょっぴりニヤつきながら、運転席から外にいる俺に向かって手をあげてから車を走らせた。
ふらつくって……もう8時。
俺がふらつきたい時間はとっくに過ぎてる。
車の中で確認した携帯には、塁からの冗談満載のちっとも心配なんかしてないオーラを必死に作り出したメールが二件。
俺の入院を聞いた先輩や後輩からも何件か。
退院したことを簡単に知らせるメールを返した。
全員同じ文面で申し訳ないが……。
問題は、これから。
予定外の出来事を説明しなけりゃならない相手がいる。