虹の側に
「まだ残ってんの。良かったら一緒にどう?」


「遅刻する。」


「良いじゃん。一緒に食べよ?お粥、美味かったよ?」


俺の腕時計とニラめっこ。


「うん。新しいお粥、作ったら帰る。」


「帰んの?」


「行こ?」


嬉しそうに俺の手を取る。


「はいはい。」


今度、熱が出たら、怖い顔をしたって俺は負けない。

ずっとベッドの中で介抱してもらう。

ずっと抱き締めて、側に居る。

どんなに怖い顔をしたって俺は諦めない。

君の優しい温もりがないと俺は弱くなってしまうから。

だから、ずっと側に居る。


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