空中ブランコ
『────よ、なぜ怖がる?
私たちは歓迎しているんだ!』
目の前の気持ち悪い人ならぬ異形の生き物に、“自分”は拒否反応を起こす
「(イヤ……、)」
『今日はめでたい日だ。我が─────の色が分かるのだ!』
異形の近くには、様々な人間が迫る死に小刻みに震えてる
それでも自分の体は、殺意を露にしながら震える人間に歩み寄る
「(止まれ・・・・・!!!!)」
自制のきかない自分の体
『さぁ、この者達を殺すのだ』
異形が期待に満ちた目で先を足す
ユラユラ歩いていく自分の体
「(ヤダッ………、これ以上は見たくない!!!!)」
だって
だって、あたしが初めて人を殺した時の記憶だから