キケンな瞳に恋してる


佐藤雅が言ったことは当たっていた。
一時間後には中等部全員に流れて高等部にまで流れた。
なんでこんな早いんだよ。
改めて自分が学校でどんな存在かを知らされる。



「好きだ・・・」



この言葉が言えたらどれだけいいか。
いつも強気なくせに俺は弱い。
本当マジでチキンじゃん。



「流れちゃったね」


「お前が流したんだろ」


「バレた?」



こいつしかバラす奴はいないだろ。
別にこいつを憎んではいない。
本当ならバラしてもいいって思うけど俺はチキンだから優衣に嫌われることを怖がっている。



「あっ、ヤバ。ちょっとトイレ行ってくるね」


「あっそ」



勝手に行けばいい。
お前なんかに付き合ってられるか。
俺はちょうどタバコを吸い終わりその場を去ろうとした。







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