キケンな瞳に恋してる
俺は優衣にそう言って教室に戻ろうとした。
グイッ
「私も手伝ったあげるよ」
「はあ?」
「今日はお母さんも義父も家にいないから一人嫌だし」
一人嫌だし。
それは優衣が今まで思っていた本音。
やっぱり優衣は俺と同じ寂しい思いをしていたんだ。
「馬鹿なんだからいてもいなくても同じだな」
「私の頭をなめちゃいけないよ?」
「期待してねえし」
俺は、こいつが。優衣がいるおかげで少し変われた気がした。
優衣への気持ち。
これは家族としての気持ちなんだよな?