刹那恋
ヒーローはポケットから携帯を取り出した。
「番号教えてよ。まぁ嫌なら断っていいよ?」
断っていいと言われて断れるわけないだろ!
って心の中で突っ込みつつ、本心は断る理由を探してる。
この人なら・・・大丈夫なのかも。
あたしはこの人の笑顔に負けてしまった。
「別にそれぐらいいいですけどっ」
あたしも携帯を取り出して、赤外線通信。
「ありがと★ぇーと・・・俺は圭吾!君は?」
「沙耶です。」
「沙耶ちゃん♪いまからなんか用事?」
「特には・・・。散歩中でした。」
「そか、じゃあ俺も一緒しよ~」
なんだこの人・・・。
犬みたい。
あたし猫派なんだけどー・・・とか考えてたり。
てか、一緒しよって言われても、どこに行くとか決めてないし!!
どーすんのよ。
「どこ行きますか」
「え?なになにぃ??まるでデート♪」
「・・・・・・・・・・」
あたしは無視して歩きだした。
「冗談だって~」
軽いのか、信じれるのか、よくわからない人だ。