刹那恋
生まれて初めて、こんなにドキドキした。
告白なんて何度もされた。
軽いのから、真剣なのまで。
でも、こんなに嬉しかったのは・・・初めて・・・。

「ねぇ、俺と付き合ってみない?幸せにすっから」

まるでプロポーズ。
でも嬉しかった。
ほんとに、嬉しかった。

「あたし・・・付き合ったこと・・・ない・・・の」

震える声。
緊張と驚きがそのまま出てしまう。

「え?!こーんな可愛いのに?!てかナンパされまくりなのに?!!」

「みんなね、ドキドキ・・・しなかったの」

「そっか・・・。じゃあ、俺は?」

圭吾・・・?
圭吾はね・・・・圭吾は・・・

「ドキドキして、心臓止まりそう」

顔が熱い。
思わず目を閉じた。
恥ずかしい・・・。

「まじ可愛すぎっ・・」

そっと目を開けると耳まで真っ赤になった圭吾。

「俺は初めてじゃねぇけど、こんなに嬉しいの初めてだし」

あたしたちはそっと見つめあった後、優しくキスをした。



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