キャラメル
そして、アタシたちは2人とアドを交換した。
「じゃーなぁ」
そう言って教室に戻った春翔を見て、アタシは何かを感じていた。
その時は、よく分からなかった。
電車の彼と、春翔の関係も…。
「結局、いなかったねー」
「…うん」
そのあと、彼を見つけることはできずにアタシたちは学校をあとにしていた。
夕方のまったりした空気の中、アタシの胸はザワザワしていた。
「やっぱり…気になるなぁ」
「何が?」
そう言った凛乃を見つめる。
「…春翔いるじゃん?
電車の彼にそっくりなの」