王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
小野君はあたしを彼女だと言ってくれた。
あたしはずっとその言葉を望んでいたのかもしれない。
小野君の口からその言葉を聞いた途端、ホッとして胸に熱いものが込み上げてきた。
「小野君……あたし泣きそうです」
「お前、本当に意味分かんねぇ奴だな」
「もうこの際……意味分からない奴でもいいよ。だって、それくらい嬉しいんだもん!」
嬉し泣きするなんて、小学校のマラソン大会でビリじゃなかった日以来だ。