王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「アユ~おはよ。廊下で直人君が呼んでるよー」
「……え?直人君が?」
昨夜と同じく机に伏せて頭を抱えていると、舞子の澄んだ高い声が振ってきた。
慌てて顔を上げると、舞子は鞄を机の横に掛けながら不敵な笑みを浮かべる。
「舞子、どうしたの?」
「小野君に直人君……アユってイケメンにモテるのね~?羨ましいこと」
「ちょっ……!そんなことないって!それに直人君はあたしのことなんて……」
「なんとも思ってないって?アユの鈍感さにさぞかし小野君も困ってるでしょうね~」
舞子はクスクスと茶化したように笑う。