王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
募り続ける恐怖
翌朝。
「彰人が女とメールしてて、ちょっとカマかけたら遊んだって認めてさ~」
「……そっかぁ……」
あたしはぼんやりと舞子の話を聞いていた。
昨日の気味の悪い手紙が頭から離れず、全然眠れなかった。
眠気はあるのに、眠ってしまうのが怖い。
あの手紙を入れた人はこの学校にいるんだ。
そう考えると、疑心暗鬼になってみんなが自分を見ているような気になる。
被害妄想だと分かっているのに、止められない。
このままじゃ、どうかしてしまいそうだ。
「結局彰人が謝ってきたから許したんだけど。あたしも他の男と遊ぼうかなって」
「……うん。……いいんじゃないかなぁ……って、えぇ?!それはダメだよ!!」
「アユ~、最近やっぱり変だよ?何かあったんでしょ?」
「舞子、ごめん。実はね……――」
もう隠し通すのは無理かも。
この胸のモヤモヤや恐怖も、舞子に話せば少しは軽くなるかもしれない。
あたしは今までの出来事を全て舞子に話した。