王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「何とか言えよ」
「……僕が姫川先輩に手紙を出したんです……」
「そうか、それなら話は早い」
クッと口角を持ち上げて不敵な笑みを浮かべる小野君。
そんな小野君を見て、斎藤君は恐怖で小刻みに震えていた。
「小野君、ちょっと待って!誤解してるよ!!」
「俺が何を誤解してるって?」
「斎藤君とはもう話がついたの。だから……――」
斎藤君から手を離してあげて。
そんな意味を込めて小野君の腕を掴むと、小野君は一度あたしの手に視線を移した後、勢いよく振り払った。