王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
それはほんの少しの好奇心だった。
数センチ開いていた立てつけの悪い扉の隙間から教室を覗き込む。
「だから、アユちゃんのこと。お前、アユちゃんのこと無視してんだろ?」
「だったらなんだよ」
机の上であぐらをかいていた小野君の姿に胸がドキンっと高鳴る。
背中を少しだけ丸めて前かがみになっている小野君。
その正面には顔をしかめた彰人君が立っていた。