王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「……で、何で逃げた」



「……っ!!」


小野君と向かい合う形になると、あたしは口ごもって何も言えなくなってしまう。


その有無を言わさない茶色がかった鋭い瞳は反則だ。



「そんなの……小野君が一番よくわかってるでしょ?」


「分かんねぇから聞いてんだろ」


「そんなの……ズルイよ」


あたしが床に視線を落とすと「アユ」そう言って小野君はあたしの顎をクイッと指で掴み持ち上げた。


< 233 / 453 >

この作品をシェア

pagetop